【炊飯器】内釜の種類と違いを知ろう!




炊飯器の内釜、その材質や種類はそのまま炊いたお米の完成度に影響します。

例えば土鍋で炊いたご飯はおいしいという話はよく聞きますよね。今回はたくさんある内釜の種類の中から代表的なものをピックアップして解説していきます。

内釜による値段の違い

内釜の素材によってお米の炊け具合に影響が出るのは確かですが、基本的においしく炊ける素材が使われた炊飯器は高価なものが多いです。

そのため炊飯器を購入する前に自分はお米に対してどれくらいのこだわりがあるのか、そしてどんな素材が使われている内釜は高価なのかというのを把握しておくとよいでしょう。

4つとも同じIH炊飯器で同じ加熱方法、そして同じだけの合数を炊くことができます。

しかし3行目の炊飯器の価格を見てみましょう。木炭釜を採用している炊飯器だけ価格が跳ね上がっていますよね。他の炊飯器と比べると3倍程の差があります。

純度の高い炭で作られた内釜はそれだけ値段も高くなってきますし、炭だけに限らず土鍋のような内釜や炊飯器はどれも飛びぬけて高いお値段です。

このように内釜の材質によって炊飯器自体の値段に極端な差がでてきますので、その違いをしっかりと把握したうえで自分にあった炊飯器を購入していきましょう。

内釜の種類と機能面での違い

内釜の材質はお米の仕上がりや熱の伝わり方に関わってきます。

炊飯器を選ぶうえであまり気にかけるようなポイントではありませんが、炊飯器はよく使う家電のはずですから、できれば自分に合った炊飯器を選びたいものです。。

熱効率が高い内釜であれば素早くお米を炊くことができますし、保温能力の高い内釜であれば炊けたばかりのお米の状態を長く維持させることができます。

ひとまずは、内釜の種類と特徴をそれぞれ見ていきましょう。

1.多層釜

IH炊飯器や圧力IH炊飯器によく使われる内釜です。

基本的に熱伝導率が高くなるよう作られており、作成した企業やメーカーによって他の性質は変わってきます。

そのためひとえに多層釜といっても混ぜ合わせた材質や重ねた層の数まで、実際は企業によってまちまちです。

IH炊飯器に使用する内釜として最も適切な材質の比率や層の厚さといったものは未だに解明されておらず、いまでも開発者は研究を続けている途中だったりします。

総じていえば極々ありふれた内釜だといえますね。多層釜という名前から凄そうな炊飯器だなと思うかもしれませんが実はそうではありません。

普通においしく、企業としても低コストで作成できるのが多層釜の強みです。そのため多層釜が使われている炊飯器はお値段もリーズナブルなものが多い傾向にあります。

2.アルミ釜

こちらはマイコン炊飯器でよく使われる内釜。

アルミ自体が安いですし、マイコン炊飯器の加熱方法的に熱伝導率の高いアルミは相性が良かったりします。多層釜の材質の一部にも使用されるほどですからね。

アルミ釜が使われるのは大抵マイコン炊飯器なのでこの内釜が使われている炊飯器はたいてい低価格ですが、おいしく炊けないかと言われればそうとは限りません。

ゆっくりと中の温度を高めていく土鍋とは対極のような内釜ではありますが、人によっては高温かつ短時間で炊き上げたお米のほうが好みだという方もいらっしゃます。

ただ…そもそもの話、アルミ釜というのはもう過去の遺物のような内釜です。アルミ釜が使われている炊飯器は大抵古いモデルだと相場が決まっているので控えた方が無難かと思います。

3.鉄釜

IH炊飯器とアルミ釜との相性はあまり良いものではなく、その結果アルミ釜の代用として採用されたのがこの鉄釜です。

代用といってもアルミ釜と比べて加熱という性質に問題があるわけではありません。

むしろアルミ釜と比べて発熱効率が高く、また企業側としても加工がしやすいため一時期は鉄釜を使った炊飯器が数多く生産されたときもありました。

しかし人々は鉄釜を購入して使ってみたとき、または買おうとして手に取ったときに鉄釜がもつ最大のデメリットに気がつきます。

「あれ、これめっちゃ重くね?」

他の内釜と比べてかなりの重さがあり、また内釜はお米を研いだり掃除したりするときによく移動させなければならないものであるため、その際の負担はかなりのものになります。

すごく重いといった欠点はありますが、お米の炊け具合は土鍋とも一線を画します。

高級炊飯器の多くは「かまどで炊いたようなお米」を目指しており、鉄製の内釜はかまどで炊いたときと似た効果が得られると言われています。

また鉄釜を使った炊飯器は値段のブレが激しいことでも知られています。

1万円程度のものから5万円を超えるようなものまでと、値段は結構バラバラ。

ちなみに『極め炊き』と呼ばれる炊飯器にも鉄釜が使われており、購入者のレビューを見てもかなり美味しく炊けるといった声も多く、わりと評判のようです(お値段¥13万6,500円)。

4.炭素釜

鉄釜と似たような性質をもっており、発熱効率が高く内釜そのものが冷めにくい材質です。

そのため炊いてすぐの状態を長く維持することができるのが特徴です。また、鉄釜ほど重くないのもポイントですね。

欠点としては比較的高価なこと、また炭という材質の弱点である衝撃に弱いことが挙げられます。内釜を落として割っちゃった!という人は大抵この炭素釜を使っている人が故です。

その点を除けば内釜としての性能は非常に優秀ですので、興味がある方は購入してみることをおすすめします。

5.土鍋釜

「おいしいご飯を炊きたいなら土鍋!」

ではなぜ土鍋だとご飯がおいしく炊けるのか。

土鍋はその材質上、じっくりと中に火を通すような加熱をすることができます。お米が水を吸収する速度に合わせてゆっくりと加熱することで、最終的にはふっくらとしたお米に仕上がるのです。

これが他の熱を通しやすい材質だとそうはいきません。「なんか固い炊き上がりだなぁ」と感じると水が足らなかったと思ってしまいがちですが、実は内釜の材質も影響している可能性があります。

というわけで土鍋はご飯を炊くうえでほぼ最強の内釜だといえますが、やはり土鍋や土鍋釜は少しだけ値が張ります。このあたりも自分のお財布と要相談、といったところですね。

まとめ

炊飯器はこれから先、5年~10年ほどのお米の炊け具合を決定づける重要な家電だと思います。

そのため自宅でよくお米を炊いて食べる方であれば、これを機に炊飯器の内釜に目を向けてみることをおすすめします。もちろんお米そのものの質も重要ではありますけどね。

自分のこの先10年ほどのご飯とお財布事情を考慮していただいて、自分にあった炊飯器を購入できればと思った次第でした。

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