直冷式とファン式の違い

とくに注意したいのが、「安い冷蔵庫を買ったけど、霜がついて困っちゃう・・・」というケース。『直冷式』の冷蔵庫だと霜がつくので、頻繁な霜取りが必要になります。
霜がつかない『ファン式』の冷蔵庫を見極めるためにも、冷却方式の違いや見分け方を理解して購入しましょう。

見分け方はとっても簡単!冷蔵庫の『直冷式』と『ファン式』それぞれの違いやメリット・デメリットについてもご紹介します。
直冷式の仕組み

仕組みが単純なため、直冷式の冷蔵庫は安価でコンパクトなのが特徴。
また、電気代を抑えられるメリットもある一方で、ファン式と違って定期的な霜取り作業が必要になるというデメリットがあります。
ファン式の仕組み

ファンを使うことで自然対流よりも庫内全体の温度が安定し、霜付きや冷却ムラを抑えられるのが最大のメリット。
その反面、直冷式冷蔵庫よりも製品価格は高く、ものによってはファンの音が目立つ製品もあります。
直冷式冷蔵庫のメリット・デメリット
定期的な霜取りが必要

直冷式は庫内を冷却器で直接冷却する仕組みのため、庫内の温度差が大きくなりやすく、使用中に湿気が付着し霜が発生します。
そのため、おおよそ1~2ヶ月に一度は冷蔵庫の電源をOFFにして霜を除去するなどの霜取り作業をすることが重要。
直冷式は手間や時間によるメンテナンスコストが発生する点が、最大のデメリットといえます。

商品レビューでも「霜がつく」という不満や低評価は多いので、直冷式の冷蔵庫を購入する際は気をつけましょう。
霜取りしないとどうなる?

また、霜のせいで冷却性能が低下し冷却ムラがおきやすくなることで、食材の温度がすぐに下がらなかったり、凍るべき冷凍食品がうまく冷えなかったりするトラブルも発生します。
最悪の場合、冷蔵庫の故障や破損などのリスクもあるため、直冷式の冷蔵庫を使うなら定期的な霜取りを心がけましょう。
コンパクトで値段が安い

そのため、1ドアタイプの小型冷蔵庫には直冷式の製品が多く、2ドアタイプの冷蔵庫であっても、低価格の製品は直冷式であることがほとんど。
同じ容量でもファン式と比べて本体価格が安く、特に一人暮らしや学生、セカンド冷蔵庫を探している方に人気です。
冷蔵庫の購入費用を抑えたい方や、機能性を求めない方にとっては、コストパフォーマンスに優れた選択肢といえるでしょう。
電気代が低め

ただし、霜を溜めたままにしておくと、霜を冷やすためにエネルギーが消費され、結果として電気代がかさむことも。
また、霜取りの頻度や方法によっては、冷蔵庫の電源を切り、数時間放置して再度電源を入れるなど、定期的な冷却のしなおしが発生することもあります。
場合によっては電気代は変わらず、掃除や霜取りなど余計な手間だけが増えてしまうというケースもあり、とくに2ドアタイプの直冷式冷蔵庫だと電気代のメリットは薄いかもしれません。
ファン式冷蔵庫のメリット・デメリット
霜取りが不要

さらに、自動霜取り機能も備わっているため、霜や結露が発生しても自動で除去され、手動で霜取りする必要はありません。
直冷式のような定期的なお手入れが必要なく、日常的なメンテナンスの手間を大きく軽減できます。

普段の霜取りが必要ないストレスフリーで快適な冷蔵庫を求めるなら、必ずファン式の冷蔵庫を購入しましょう!
冷却ムラが少ない

直冷式のように冷却器の近くだけが極端に冷えることがないため、冷蔵庫内のどこに食材を置いても安定した保存が可能。
冷凍室においても、食品の保存状態を良好に保ちやすく安全。冷凍焼けや乾燥が極端に進行しづらく、食材の鮮度を損ないにくい構造です。
直冷式の冷蔵庫だと、「冷凍室に入れた食品は3時間以内に取り出してください」という注意書きがされている場合もあり、冷凍室をよく利用する方はファン式の冷蔵庫を購入するメリットが高いです。
直冷式より高価

直冷式は1ドアタイプなら1万円前後、2ドアタイプの冷蔵庫でも2万円前後で購入できます。
一方で、ファン式は1ドアタイプがほぼなく、2ドアタイプのリーズナブルな冷蔵庫でも4万円前後が相場です。
そのため、1ドアタイプの冷蔵庫がほしいときや、セカンド冷蔵庫用に費用を抑えたい場合は、直冷式の冷蔵庫が選ばれることもあります。
多くの場合はファン式冷蔵庫が安牌ですが、価格や状況次第で、霜取りが必要になったとしても安くコンパクトな冷蔵庫が必要なときは、直冷式冷蔵庫の購入を検討しましょう。
音がうるさい

そのため、静かな室内ではファンの音がうるさく感じてしまう可能性も。人によっては購入後にデメリットだと感じてしまうことがあります。
とくに寝室に設置する場合、夜間の稼働音が睡眠の妨げになる場合があるため、音に敏感な方は設置場所を寝室から離すか、静音性の高いモデルを選ぶと安心です。
最近のモデルは静音性も改善されていますが、購入前に音の仕様を確認することも重要です。
直冷式・ファン式冷蔵庫の見分け方
スペック詳細や製品説明をチェック
冷蔵庫が直冷式かファン式かを見分けるには、まず製品のスペック詳細や説明文をチェックするのが確実。とくに、「ファン式」や「間冷式」の記載があればファン式冷蔵庫で間違いありません。
最近のネット通販では、商品画像や説明欄に冷却方式が記載されていることが多く、購入前に確認できます。
記載がない場合はメーカー公式サイトを確認するか、見分け方がわからないときは店舗で購入する際に店員に聞くのが確実です。
霜取り不要・自動霜取り機能のワードを確認
製品タイトルや説明文に「自動霜取り機能」「霜取り不要」などの記載があるかどうかも、冷蔵庫の冷却方式を判断する見分け方のポイント。これらの機能が搭載されている冷蔵庫は基本的にファン式です。
逆に、霜取りに関する記載が一切ない場合は直冷式である可能性が高く、購入後に手動での霜取りが必要なケースが多め。
とくに、1ドアタイプなどの小型モデルにはこういった記載がなく、直冷式である場合が多いので注意が必要です。
1ドアタイプの冷蔵庫はほぼ直冷式
コンパクトな1ドア冷蔵庫は、その構造上ほとんどが直冷式です。この手の冷蔵庫はファンや冷却経路を設けるスペースが限られているため、自動霜取り機能なども非搭載なことが多く、庫内に霜がつくのが特徴。
また、説明に「霜がつきにくい」などの記載があっても、1ドアタイプだと実際には定期的な霜取りが必要な直冷式だった、というケースもあるので注意しましょう。
正方形に近いコンパクトな1ドア冷蔵庫は人気がありますが、購入する方の多くは冷蔵庫の購入が初めてで、霜取りなどの事情や見分け方を知らないことが多め。
評価やベストセラーなどの人気だけで判断するのは危険です。
2ドアタイプでも直冷式の場合あり
2ドアタイプの冷蔵庫だからといって、すべてがファン式とは限りません。とくに3万円未満の格安モデルや、容量150L以上の2ドア冷蔵庫であっても、価格を抑えた機種には直冷式が採用されていることがあります。
見た目だけではなかなか判断がつかないので、必ず製品の説明やスペックを確認しましょう。
ファン式の冷蔵庫を購入するなら、見分け方として「霜取り不要」「自動霜取り」などの記載があるかチェックするのが安心です。
ファン式の小型冷蔵庫・一人暮らし用の冷蔵庫はある?

また、容量が小さいほど直冷式の可能性も高く、ファン式の冷蔵庫は基本2ドアタイプから、値段は4万円~5万円前後が相場です。
ただし、2ドアタイプでも幅をとらないスリムな冷蔵庫は多く、部屋のスペースが狭かったり、初期投資で大金を払いたくなかったりする場合にも適した製品はいくつかあります。
一人暮らし用でも省スペースでそれほど高価格ではないファン式の冷蔵庫がほしいときは、下記のリンクから、各メーカーのファン式かつリーズナブルな冷蔵庫を検討してみましょう。