【5分で分かる】2018年の電子レンジ・オーブンレンジの選び方。種類や違い・メーカーごとの比較




安価な電子レンジから高価かつ高機能なオーブンレンジまで、それぞれの生活スタイルにマッチした製品はいったいどれなのか?という疑問を解決していきます。

電子レンジ・オーブンレンジを選ぶ前に把握しておきたいこと、選ぶときに考えること、汎用性の高いおすすめの製品はどれなのか、それぞれ具体的に紹介しますので参考になればと思います。

 電子レンジ・オーブンレンジを選ぶ前に考えること

家電製品のカタログからピンときたやつを選ぶというのも面白くはありますが、それだと後々困ったことになりがちです。

あらかじめ自分にマッチした電子レンジ・オーブンレンジってどんなのだろう?と想像しておくことこそが家電製品を選ぶうえで重要なポイントだったりするのです。

具体的な製品に目を通す前に、以下のポイントを考慮してみましょう。

  • 普段はどの程度の調理をするか、自炊の有無

1人暮らしで自炊をしない方であれば普通のあたため機能+トースト機能さえあれば十分であるケースが多いです。逆に複数人で生活する・自炊をするという場合は基本的な機能に加えてスチーム機能が必要かどうか、ボタン一押しで調理できる自動メニューの豊富な製品がいいかという点も考えておきましょう。

  • 家族の人数、必要だと思う室内のスペース

基本的に室内容量の大きい(中のスペースが広い)電子レンジ・オーブンレンジはそれだけで有利です。複数人が暮らす家族持ちであったり、弁当などの普段よく温める食品のサイズが大きい場合はなおさら大きめの製品を選びたいところ。ただ一人暮らしでそこまでスペースをとる食品を加熱しないという際はコンパクトな製品を選ぶことで費用を抑えることができます。

  • あらかじめ設置する場所・スペースの確認

「オーブンレンジを購入したのはいいけど設置場所を決めてなかった」「スペースが足りなかった」という事態を避けるべく、前もって設置場所とスペースを用意しておきましょう。スペースが足りないと感じたらメタルラックや家電棚の購入を検討してみましょう。

 

家電製品を選んでいると見た目や性能に気をとられて、そもそもの必要なサイズだったり、最低限欲しい機能をおろそかにしてしまいがちです。

ここで一度、「自分は料理をするからスチーム機能は欲しい」「スペースが限られてるから○○センチ以上はダメ」というような最低ラインを決めておくとスムーズな電子レンジ選びができます。

大きさとか値段とか、目を向けたいところはたくさんありますけど・・・その前にちょっと想像しておくだけでもグンと後悔はへりますよ!

【基本は3つ!】電子レンジのおおまかな種類

一般的には電子レンジという総称で呼ばれていますが、ひとえに電子レンジといっても安価な単機能レンジであったりオーブンレンジであったりと、様々な種類に分けられます。

それぞれ特徴が大きく異なるので、さきほど想定した自分のライフスタイルにマッチした電子レンジと照らし合わせながら見ていきましょう。

単機能レンジ

よく電子レンジと言われていますが、具体的に言うと電子レンジは単機能レンジにあたります。

最大の特徴は値段の安さと機能の少なさゆえの使いやすさ。安価なオーブンレンジと比較しても数千円ほど安く、シンプルなデザインをしているため使い方に困ることはまずありません。

ただ単機能というだけあって、できることは基本的な加熱と解凍のみ。トースト機能やその他の調理メニュー等は一切ありません。

特にトースト機能は自炊をしない方でも、パンを焼くなどの日常的な調理でよく使われるような機能です。トースト機能がないとわりかし困ることが多いので、基本的には次に紹介するオーブンレンジを購入するか、単機能レンジと併用するオーブントースターを一緒に購入することをおすすめします。「絶対にトースト機能なんて使わない」という場合は単機能レンジがベストになります。

とにかく安いのが単機能レンジの特徴!でも温めるだけで焼くことはできないから後々困っちゃうかも…。

オーブンレンジ


普通の電子レンジの性能に加えてトースト機能がついたものがオーブンレンジ。

さきほど紹介した単機能レンジとオーブントースターが合体したような製品です。

トースト機能の他にも自動調理メニュー等の機能が搭載されている製品が多く、単機能レンジと比べてできることの幅がかなり拡がります。

 

やはりパンを焼きたいときなど、大抵の日常生活においては通常の加熱機能と合わせてトースト機能までが必要になってくるケースがほとんどです。

価格帯としても単機能レンジと安価なオーブンレンジとでは数千円程度の差しかありません。そのため一人暮らしであまり料理をしないという方でも最低限オーブンレンジから選んでいきたいところ。

スペースの圧縮にもつながりますので、オーブントースターを別途で設置するだけのスペースが無いという場合はさらにオーブンレンジが活躍してくれます。

一番リスクが小さい選択肢です。自分にはどの機能までが必要なのか分からない・・・という方はまずオーブンレンジからスタートしましょう!

スチームオーブンレンジ


オーブンレンジの上位種のような製品で、トースト機能もろもろに加えスチーム機能まで搭載された、まさに調理をするためのオーブンレンジです。

スチームオーブンレンジはこれを使って多種多様な調理をすることが仮定されてつくられているため、パナソニックのヘルシオのようにたくさんの料理メニュー・自動メニューが設定されていることが多いです。

 

通常のオーブンレンジと比べるとその性能差は圧倒的なものがありますが、それを証明するかのように非常に高価であるというのもスチームオーブンレンジの特徴です。

自分ではあまり料理をしない・スチーム機能なんて使わないし持て余すだろうという予測がたてられる場合はスチームオーブンレンジではなく、それよりも安価な普通のオーブンレンジを購入するほうが理にかなっているといえます。スチームオーブンレンジになるだけで値段が1万、2万と跳ね上がりますからね。

値段も性能も頭一つ抜けてるのがコレ!ホントに高価だから必要かどうかはちゃんと見極めないとね。

センサーやテーブルタイプのあれこれ

電子レンジやオーブンレンジにもいろいろと個性があり、熱を感知するセンサーが違うだとか回るお皿がついてるタイプかどうかだとかの個性がそれぞれあります。

そこまで具体的に知っておかなければならない知識ではありませんが、「自分の電子レンジはこんなタイプでこういう特徴があるんだ」というのをザックリとでも把握しておくと有利になります。

またテーブルタイプに関してはセンサーにも関係しています。理解していないと加熱にムラができてしまったりと、間違った使い方をしてしまう可能性もあるので知っておいて損はありません。

センサーの種類と特徴

センサーの違いは主になんの設定もせずに加熱する、俗にいう「あたためスタート」をするときに大きく関わってくる要素です。

電子レンジのセンサーにも数種類の違いがありますが、とはいっても基本的にセンサーの種類で電子レンジを選ぶということはあまりされていません。

というのも使われているセンサーの違いというのは電子レンジないしオーブンレンジの値段にほぼ比例しており、安価な電子レンジは大抵このセンサー・高価なオーブンレンジになるとこのセンサーが付いている、というのがどのメーカーでもある程度決まっています。

そのためセンサーで選ぶというよりも、「この機能が付いていてこの価格帯の電子レンジだったらこのセンサーになる」という流れになりがちですし、それで問題はありません。

センサーの種類はザックリ分けると3種類。それぞれご紹介していきます。

  • 重量センサー

電子レンジ・オーブンレンジに関わらず、ターンテーブル式の製品はほぼ必ずこの重量センサーが使われています。テーブルタイプについては後述しますが、このセンサーは室内の温度や食品の温度ではなく、ターンテーブルに乗っかっている物の重量で加熱時間を決定しています。そのため食品を入れているお皿が重かったり、軽いけど長時間加熱しないと中まで温まらない食品を加熱する際は、自分で加熱時間とワット数を指定してあげる必要があります。

  • 蒸気センサー

室内の蒸気の温度で加熱時間を調整するセンサー。重量センサーよりも精度の高い加熱ができますが、食品にラップをしていたり、あまり水分を持たない食品だと蒸気が少量しか出ないため、加熱が必要以上に長くなってしまう可能性があります。その場合は自分で加熱時間とワット数を調整しましょう。

  • 赤外線センサー

赤外線センサーは食品の温度そのものを検知することができるため、ほかのセンサーと比べてより正確な自動加熱をすることができます。その高性能さゆえ赤外線センサーが搭載されている製品は高価かつ上位機種のものがほとんどで、単機能レンジにこのセンサーが使用されていることはまずありません。あってもオーブンレンジ、大抵はスチームオーブンレンジにこの赤外線センサーが組み込まれています。ほぼ理想的なセンサーですが、それでも弱点をあげるとすればオーブン使用直後は室内に赤外線が溜まっているため自動加熱の精度が下がるという点。オーブン機能と自動加熱を順に使う際は先に自動加熱から済ませておくことをおすすめします。

 

テーブルタイプについて

電子レンジやオーブンレンジには2種類のテーブルタイプがあり、ターンテーブル式とフラットテーブル式の2種類に分類されます。

実は回らない電子レンジが優秀?ターンテーブル式とフラットテーブル式について

2018.02.10

具体的には上記のリンクで紹介していますが、ここでも簡潔に触れておきます。

  • ターンテーブル式

室内にターンテーブルとよばれるお皿が組み込まれています。加熱時はこのターンテーブルが回転することで食品をできる限りムラなく加熱します。当然中の食品も回転されなければ加熱ムラの原因になるので、サイズの大きい食品を加熱する際は注意が必要です。またターンテーブル式の電子レンジ・オーブンレンジは多くが重量センサーを採用しています。

  • フラットテーブル式

その名の通りターンテーブルが無く、平らな室内をしたテーブルタイプです。ターンテーブルがなくとも食品がムラなく加熱されるよう、上位のセンサーが搭載されている製品がほとんどですが、ターンテーブルが無いとはいえ食品を入れる際はなるべく加熱サークル内に置くようにしましょう。端のほうに置くとうまく食品が温まらない可能性があります。

 

電子レンジを選ぶときのよくある失敗パターン

電子レンジ・オーブンレンジで後悔したパターン全集!失敗から学ぶ家電製品の選び方

2018.09.28

電子レンジは比較的安価ですが、オーブンレンジは買って後悔した家電製品ランキングで1位を獲得してしまうくらい、自分にマッチした製品を選び抜くのが難しい家電です。

こちらも詳細は上記のリンクでご紹介していますが、失敗したと感じた理由の多くは「単純に安かったから購入した」「値段が高いのだからそれだけ満足できるに違いない」というケース。

  • 「安いから」という理由で安価な電子レンジを選ぶ

例) 1万円もしないからこの電子レンジを購入

→ その電子レンジは実は単機能レンジでトースト機能が無いことに気づき、別途でトースターを購入。結果的にオーブンレンジ1台買うよりも高くついてしまった。

  • 使いそうにない機能がたくさんついたオーブンレンジを選ぶ

例) そこまで調理をしない・自動あたためくらいしか使わない可能性が高いのに機能豊富なオーブンレンジを購入

→ 多機能なオーブンレンジは値段も高いため、機能をフルに活かせない場合は持て余してしまうのは勿論、シンプルな仕組みのオーブンレンジよりも使いづらいと感じた。

 

安ければいいというわけでないのは言わずもがな、高価な上位モデルのオーブンレンジであってもその性能を活用できないと良さが実感できないという点。

自分のライフスタイルにマッチした製品を選ぶのが難しいからこそ、あらかじめ自分に必要な機能はどこまでなのかというのを考えておく必要があります。

そうは言われてもなかなか難しいよね…。そんなわけで、次の項ではいろんなパターンを想定してそれぞれにマッチした電子レンジ・オーブンレンジを紹介していくよ!

それぞれの状況にマッチした電子レンジ・オーブンレンジ一覧

あたためスタートさえ使えれば十分!安価で質のいい電子レンジ

アイリスオーヤマ 電子レンジ PMO-22T-B

  • 室内容量:22L
  • サイズ:幅約48.5×奥行約39.7×高さ約29.2cm
  • ターンテーブル式
  • 50Hz/60Hz対応
  • 900W、700W、500W、200Wの4段階調節可能

シンプルなデザインでありながらも、安価な電子レンジにありがちなつまみ式ではなくボタンによる操作ということで、安物感を感じさせない製品となっています。

安価な単機能レンジになると大抵は50Hzか60Hzのどちらか限定、つまりは東日本もしくは西日本でしか使えない製品になりますが、この電子レンジは単機能レンジでありながらも東日本と西日本の両方に対応しているので住んでいる場所を選びません。

またオーブンレンジでもないのに最大900Wまでのパワーを出力できる電子レンジはそうそうありません。タイマー機能も付いているので、通常の使用ではほぼ困らない設計になっています。

そのためAmazonでは大人気ともいえる製品で、2018年10月現在で380件以上のレビュー数と平均評価4以上の実力を持っています。客観的に判断しても非常に安定した電子レンジです。

前項の繰り返しにもなりますが、こちらの製品は単機能レンジとなっていますので、トースト機能が欲しい場合は後述するオーブンレンジを選択するか、別途でトースターを購入しましょう。

あたため+トースト機能でコスパ抜群のオーブンレンジ

シャープ 過熱水蒸気オーブンレンジ
RE-SS8C-B

  • 室内容量:23L
  • サイズ:幅約50.0×奥行38.0約×高さ約34.5cm
  • フラットテーブル式
  • 付属品:角皿、スチームカップ、クックブック
  • スチーム+ヒーター加熱(スチームカップ式)

オーブンレンジという紹介をしていますが、この製品は通常のオーブンレンジよりもワンランク上の性能を持つ、加熱水蒸気オーブンレンジです。

スチームオーブンレンジとは少し仕組みが異なり、より大量の水蒸気で加熱をすることで余分な脂や塩分が落ちやすくなり、ヘルシーな仕上がりになすることができます。

そんな機能がありながらも値段としては普通のオーブンレンジと同じような価格帯、さらにはフラットテーブルということでかなり使いやすいオーブンレンジとなっています。

オーブンレンジで調理したい!ヘルシーかつメニュー豊富なオーブンレンジ

パナソニック オーブンレンジ
エレック NE-MS264-K

  • 室内容量:26L
  • サイズ:幅約50.0×奥行約40.0×高さ約34.7cm
  • フラットテーブル式
  • ヒーター:(上)遠赤Wヒーター、(下)平面ヒーター
  • 付属品:ヘルシー波角皿(1枚)

普通のオーブンレンジとは一線を画した製品がこちら、通称エレック。

一番注目すべきは加熱の質。このオーブンレンジはさらにワンランク上のスチームオーブンレンジに多く搭載されている赤外線センサーが採用されているため、自動あたための精度がかなり高いという特徴があります。

また赤外線センサーによって食材の温度調節も容易になります。「○○○Wで〇分」という設定以外にも、「加熱する食品が○○℃になるまで」という設定が可能になるので、正確かつ自分好みの温度に調整しやすいのも利点です。

これらの特徴はオーブンレンジで調理をするうえで大きく役立ちます。自動メニュー数や取説掲載レシピ数も通常のオーブンレンジよりも豊富なため、家庭でオーブンレンジを使った調理をする方へはこちらのエレックをおすすめします。

とにかく高品質!最高級のスチームオーブンレンジ

パナソニック スチームオーブンレンジ
ビストロ NE-BS804-W

  • 室内容量:30L
  • サイズ:幅約49.4×奥行約44.4×高さ約39.0cm
  • フラットテーブル式
  • センサー:スイングサーチ赤外線センサー
  • 自動メニュー数:95 / 取説掲載レシピ数:192

「ビストロ」はパナソニックが販売するオーブンレンジの中でも上位種に位置する製品です。

値段が高い理由はなにもスチームオーブンレンジだからというだけでなく、室内容量・ヒーター・加熱精度・自動メニュー数など、どれをとっても普通のオーブンレンジでは比較にもならないほどの性能を有しています。

具体的に挙げると、

  • 解凍の精度を高めるサイクロンウェーブ加熱を搭載
  • 大火力ヒーターと室内の広さを活かしての調理時間の短縮
  • 赤外線センサーのデメリットである「トースト後の自動あたための精度低下」をカバーできる室内を冷ます機能

 

などなど、パナソニックの技術力がフルに備わったオーブンレンジとなっています。

使い勝手を限りなく向上させたこちらのビストロ。オーブンレンジには拘りたいという方であればビストロの購入も検討してみてはいかがでしょうか。

さいごに

いかがでしたでしょうか。

全てを内容をもれなく1記事にまとめるとものすごく長くなってしまうため、項目によっては別途に解説リンクを挟んでご紹介させていただきました。それぞれの項目についてより詳しく知りたい場合はそのリンクに飛んでいただくと具体的な解説・紹介が観覧できます。

高価なオーブンレンジになればなるほど慎重に選ばなくてはなりません。そのための材料や目安となる特徴を紹介させていただきましたので、ぜひ参考にしていただければと思います。