日立の冷蔵庫、真空チルドについて理解しよう!




日立の冷蔵庫でよく見られる機能として「真空チルド」があげられます。

なんとなくチルドルームを真空状態に近づけるんじゃないかな?という想像は立ちますが、それによってどんなメリットがあるのか、普通とどう違うのかと言われると難しいのではないでしょうか。

今回はそんな真空チルドの仕組みや利点について詳しくお伝えしていきます。

チルドルームを真空状態に近づけるメリット

簡単にいうと「冷蔵室よりも低い温度と気圧に設定されているルーム」のことです。

一般的な冷蔵庫のデフォルト温度は3℃~5℃程度ですが、真空チルド内だと0℃に近い温度に設定されています。ここがまず食品の質を維持させる真空チルドのポイントですね。

「真空」という文字が入っていますが、これはチルドルーム内を100%真空状態にするのではなく、ルーム内の気圧を約0.8ほど(普通の気圧は1.0)にする仕組みを真空チルドと呼んでいます。

そうすることで室内の酸素量も20%ほどカットすることができ、ルーム内に保存している食品の酸化を抑えることができる = 鮮度をより長く保たせることができる、というロジックになっています。

回らないお寿司屋さんのチルドルームでもこの技術が活用されているところもあり、魚の切り身などの劣化が早い食品でも、ラップをかけずに真空チルドで保存するだけで数日間、新鮮なままの状態を維持させることができるのです。

そのような業務用に近いシステムを家庭でも活用することができるのが、日立を筆頭とした真空チルドを搭載した冷蔵庫になります。

ワンポイント

非常に便利な機能ですが、利用するにあたって注意したいポイントとして、「食品の消費期限および賞味期限が大幅に伸びる」というわけではないという点があげられます。

通常の冷蔵保存よりかは長持ちしますが、完全な真空状態というわけではないので、期限をおもいっきり無視すると普通にカビたり腐ったりするのでご注意を。

食べれる期限が伸びるというよりも、「新鮮な状態が長続きする」機能と捉えたほうがよいでしょう。過信は禁物ということですね。

真空チルドは乾燥対策もバッチリ

真空チルドルーム内は約0.8気圧の状態を保つため、ほぼ密閉構造となっています。

そのためチルドルーム内を冷やすときは冷気を直接あてずに、まわりから内部を冷やすような仕組みになっているのですが、これが実は食品の乾燥対策にもなっています。

普通の冷蔵室やチルドルームだと冷気が食品に直接あたってしまい、食品の乾燥が早まる原因になってしまいます。しかし真空チルドの場合は前述した密閉構造により、通常よりも食品の乾燥を遅らせることができます。

ラップをせずとも食品の鮮度を保てる理由は気圧低下による酸化の抑制だけではなく、こういった乾燥しづらい空間のおかげでもあるのです。

普通のチルドルームとの比較

ひき肉を普通のチルドルームと真空チルドルームとで保存したときの比較です。

右側の真空チルドで保存したひき肉のほうが圧倒的に鮮やかな状態を維持できていますよね。

真空チルドで保存することで食品の酸化を抑え、結果的に変色が少なくなり、それまでの鮮度をより長く保つことができています。

外見としての鮮度もそうですが、普通に冷蔵保存させたときにありがちなドリップ(内部の液体が漏れてしまうこと)も少なくすんでいます。

これは直接的に冷気があたらないことによって乾燥が少なくなっていることのあらわれで、食品の風味をできる限り維持させる真空チルドのよさが発揮されています。

真空チルドを実際に使った方々の口コミ

  • 運転中の音がうるさいんじゃないか?という心配があったけど、静穏性はバッチリで動作音は気になりませんでした。できればもっと真空チルドのスペースが広ければ…、機能に不足を感じたことはありません。野菜の日持ちもよくなりましたしね。
  • 真空チルドを開けたときの小さな「プシュー」という音が、いかにも機能が働いているなと感じた。ただ密着部分のパッキンに異物が付着していると正常に機能しない点だけ、使っていて注意したい。
  • バターやマーガリンは変色しなくなったし、お肉やお刺身などの生ものを保存するのにピッタリだと感じました。
  • 以前使っていた冷蔵庫とは比べものにならないくらい、ホンレンソウなどの野菜が長持ちします。
やはり劣化の早い野菜や生もの、チーズなどの保存にこそもってこい!という機能のようですね。深く考えずに真空チルドに入れておくだけでOKなのは超お手軽といえるでしょう。

まとめ

冷蔵庫は食品の鮮度をいかに長く保たせるかが重要な家電です。

普通の冷蔵庫を使っているとき、ほんとうは冷蔵室で保存しておきたいけど腐らせないためにあえて冷凍室に食品を入れておく、という経験をされた方も多くいらっしゃると思います。

劣化が早い肉類や魚類などでありがちな手法ですが、ベストな選択とも言えません。

食品を凍らせるということは食感や風味の劣化につながるので、生もの系はなんでもかんでも冷凍室へ、ということはできれば避けたいところです。

そういった状況にこそ今回の真空チルドが活きてきます。食品が凍るギリギリ手前の温度で保存することができますので、風味を気にされる方であればうってつけの機能のはずです。

上のような経験のある方は、真空チルドのついた日立の冷蔵庫を使ってみてはいかがでしょうか。