「オーブンを使って180℃で20分加熱します」
とレシピに書いてある場合、基本的には予熱がすでに終わっている前提で話を進めていることがほとんどです。
中でもお菓子作りに予熱は必須も必須で、レシピに予熱してくださいと書かれてなくても必ず予熱しておくぐらいの認識を持つべき、というくらい常識的なものになっています。
今回の記事は「いまさら予熱ってなに?とか聞けないよ~」という方でも簡単に予熱についてマスターできる内容になっています。
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そもそも予熱ってなに?
一言でまとめると、「食品を温める前にオーブン内の室温を加熱したい温度まで温めること」です。
オーブンの室温はまったく動かしていなければ部屋の室温と同じ温度になっています。まぁこれは当たり前ですよね。
例えばその状態でパンを焼いたとき、本来パンだけに伝えたいはずの熱がオーブンの室内を温めることにも使われてしまいます。簡単に言うと熱が逃げてしまうんですよね。
そうなるとパンが思った通りに焼けていない状態になります。「予熱込みで200℃20分」というレシピで予熱せずに加熱すると「100℃で10分、200℃で10分」みたいな温まり具合になるのです。
200℃の熱を食品だけにしっかり伝えるためにも、食品を加熱する前にオーブン内をあらかじめ温めておくことが重要です。これがいわゆる「予熱」というやつです。
予熱ってどうやればいいの?
「予熱込みで200℃20分」のレシピ通りに加熱したい場合は、まず食品を入れる前にオーブン内の温度を200℃まで上げておきましょう。コンロでいうところの空焚きです。
けど200℃までとか言われても分かんないし…そんな方は以下の方法で予熱してみましょう。
1.オーブンについている「予熱機能」を活用しよう
最新のオーブンレンジやオーブントースターになればなるほど、オーブン自体にボタン1つで予熱ができる「予熱機能」がついている製品である可能性が高いです。
ボタンまわりをパッと見まわしてみて、予熱というボタンがあれば説明書通りにボタン操作だけで予熱を設定するのが確実です。
そんな機能ついてないよ!という方は次の項目を。
2.オーブン用温度計を使ってみる
オーブン自体に予熱機能がついていない場合は、オーブン用温度計を使ってみるのも一つの手です。
オーブン用温度計を中に入れておいて、目標の温度に到達するまで加熱、という感じですね。ただの温度計なので使い方は直感で理解できると思います。
ちょっと面倒かも…と思うかもしれませんが、毎回使う必要はありません。例えば一度オーブン用温度計を使って予熱完了までの時間がわかれば、あとはその時間をメモしておくだけで流用できます。
使う時の注意ですが、予熱が完了したあとのオーブン用温度計はかなり熱くなってます。何があっても素手で取り出さないようにしましょう。
いやオーブン用温度計とか買いたくないし…という方は次の項目を。
3.大まかな時間で予熱してみる
一般的にオーブンの予熱時間は20分~25分ほどと言われています。
予熱したい温度にもよりますが、かなり長く見積もっても30分ほど予熱すればだいたい予熱温度と同じくらいの室温になります。
確実とは言えなくても予熱をしないよりかは全然マシです。大まかでもいいので予熱は積極的にやっていきましょう。
ただどうしても長めの時間をかけることになるので効率的とは言えませんし、電気代的にもあまり優しくありません。オーブン用温度計を使った方が結果的に安上がり…という状況になると思います。
予熱が完了したあとの注意点
予熱が無事完了して一安心…といきたいところですが、いくつか注意点があります。
- 予熱後はすぐに食品の加熱に移る
- 予熱後はできる限り扉を閉めておく
- オーブンの室内に手を入れるときは慎重に
兎にも角にも、予熱後はオーブン内の熱をなるべく逃がさないように立ち回ることが重要です。
せっかく時間をかけて予熱したのにオーブン内の室温が下がってしまっては台無しです。予熱後は素早く食品を加熱する・扉はむやみに開かないなど、熱を逃がさない工夫をしていきましょう。
また予熱後のオーブン内はものすごく熱くなっています。当たり前じゃんと思うかもしれませんが、油断すると簡単に火傷してしまいますので注意しておきましょう。
さいごに
「オーブンで加熱する=予熱をする」という発想でオーブンを使うと料理がさらにおいしく仕上がります。時間はかかってしまいますが、そこはトレードオフといった感じですね。
冒頭でも記載しましたが、お菓子作りの場合は何が何でも予熱をするようにしましょう。予熱をしないと美味しくなる以前に失敗の原因に直結します。レシピに書いてなくても予熱は絶対ですよ。